【理学療法士が解説!】正しいストレッチの知識と考え方

ストレッチ
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今回はストレッチについてお話していきます

ストレッチの種類

まずストレッチには

反動をつけるストレッチ(動的ストレッチ=バリスティックストレッチ)
反動をつけないストレッチ(静的ストレッチ=スタティックストレッチ) があります

反動をつけるストレッチは運動をする前の準備運動に適しており

反動をつけないストレッチは関節(筋肉)を柔らかくするのに適しています

生活をする上でより重要なのは関節が硬くならないようにすることなので

反動をつけるストレッチは運動前の準備運動で行うくらいにしていただいて

反動をつけないストレッチを主にしていただくことをおすすめします

反動をつけないストレッチで意識すること

①時間

時間についてですが基本的には30秒間が良いです 

ストレッチに関する研究によると
「10秒では効果が薄く、20~60秒で効果があるが20秒と60秒とで効果を比較した
場合は大きな差がない 1)
「筋肉の伸張反射を抑制するため30~60秒は必要 2)」とあります 

伸張反射:筋肉が伸ばされたときに元に戻ろう(縮もう)とする反射のこと

なるべくお手軽にできたほうが良いと思うのでストレッチは30秒間行うのが良いでしょう

②頻度

頻度についてですが毎日続けましょう

筋肉は動かさないでいると硬くなってしまうものですし

2日に1回、1週間に1回としてしまうと

「昨日やったっけ?」「前にやったのいつだっけ?」「今日休んでも明日やれば一緒だろう」というように忘れてしまったりさぼってしまったりして習慣化しにくくなります

なので毎日することをお勧めします

ストレッチの考え方について

反動をつける・つけないストレッチどちらにも共通することですが

「スポーツの前にストレッチを行うとパフォーマンスが低下する」というデータがあります

それをもとに「運動前にストレッチをすべきではない」という主張をする方がいます

ですが準備運動をせず筋肉の柔軟性が低下している状態でスポーツをすると
ケガをする危険性が高くなってしまいます

そもそもストレッチによってパフォーマンスが低下するとして
それで困ることはあるのでしょうか 

部活動でスポーツをしている またはプロのスポーツ選手としてスポーツを
しているのでしたら

0.1秒早く動けるかは とても重要なことなのでパフォーマンスの低下は
死活問題と言えるでしょう

ですが一般人が運動をするに当たって多少パフォーマンスが低下したところで
それほど困ることは無いはずです

健康のためにランニングをしている方が10km走るのにいつもは60分だったのが61分かかったとして何か生活に影響があるでしょうか

一般人がケガの危険性を高くしてまで時間を縮める必要はあるのでしょうか

競技としてスポーツをしているにしても ほんの少しのパフォーマンスの違いのためにケガをしてしまっては何日・何か月間もスポーツができなくなってしまいます

私は理学療法士として健康に生活するためにより重要なことは何かという方向で考えています

ほんの少しのパフォーマンスの違いとケガの危険性を天秤にかけて考えればケガをしないことの方が重要と言えるのではないでしょうか

今回のまとめ 

ストレッチには
反動をつけるストレッチ と
反動をつけないストレッチ があります

反動をつけるストレッチはスポーツの準備運動に適しています
反動をつけないストレッチは関節を柔らかくするのに適しています

生活する上でより重要なのは関節を柔らかくすることなので
反動をつけないストレッチを主に行いましょう
ストレッチの時間は30秒間、毎日行いましょう

ご覧いただきありがとうございました!

今回はストレッチについてお話ししました

寿命が長くなっている今の世の中で これからも自分の足で歩いていくために

少しでも今回のお話が役に立てば幸いです

『ホーネマンの生活研究室』では皆さんからのご意見・ご感想をお待ちしています

「分かりづらかったこと」「こんなことを教えてほしい」などありましたらお気軽にコメントください!

参考文献
1) 公益社団法人 日本理学療法士協会 「ストレッチングの効果的な持続時間について」
2) 冨士 武士(監修):「整形外科疾患の理学療法 改訂第2版」 金原出版

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