学生の皆さん こんにちは!
今回は評価した結果考えることになる「問題点」についてお話していきます
よく言われる表現で「疾患を見て患者さんを見ていない」というのがありますが
これがどういうことかも含めて解説します
「正常でない=問題」ではない!
例えば膝屈曲が100°の患者さんがいたとしましょう
学生さんは「膝の屈曲が100°ということは正常な可動域を下回っているから問題だ!」という風に考えてしまいがちです
大切なのは「そのせいで患者さんが生活で困っているのか?」
「それが患者さんのできないことの原因になっているのか?」です
可動域制限が立ち上がりや歩行などのADL上での制限因子となっていないのであれば問題とはならないのです
この患者さんで言えば
膝屈曲に制限がありますが立ち上がりなどのADLができているのであれば
この膝屈曲制限は問題としなくても良いのです
※もちろんこれ以上制限が大きくなってしまうと立ち上がりが難しくなる原因になるので可動域の維持は必要と言えます
この患者さんが布団を使っていて退院後もまた布団を使って生活したいと希望しているのであれば膝屈曲100°という可動域制限は問題点となります
患者さんが実際の生活でする動きで考えよう!
このように患者さんが退院後にどんな生活をするかで
同じ状態でも問題点となるかどうかは変わります
その患者さんが今後どんな環境でどんな生活をするのかを考えずに
ただ単に「可動域制限があるから問題」としてしまうのを「疾患を見て患者さんを見ない」というのです
さらに例を挙げましょう
手すりにつかまれば段差昇降ができる患者さんがいます
もし退院後に手すりのある環境で過ごすのであれば問題はないですが
手すりのない環境であれば問題となります
問題点を挙げるためには
患者さんが今後どんな生活をするのかで考える必要があります
そのためには患者さんが今後どんな環境で過ごすのか(過ごしてきたのか)を把握し
考える必要があるので環境面の情報の重要性を理解していただけるかと思います
終わりに
ご覧いただきありがとうございました!
今回は『問題点の考え方』について お話させていただきました
実習は大変だと思いますが今回の話が少しでも役に立てば幸いです
『ホーネマンの生活研究室』では皆さんからのご意見・ご感想をお待ちしています
「分かりづらかったこと」「こんなことを教えてほしい」などありましたら
お気軽にコメントください!
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